観劇日記

だいたいタカラヅカ。ときどきその他。

魔都夜曲(2017 キューブ20th音楽劇)

ポスターがなんとも言えずおしゃれで、薄暗くてエキゾチックな雰囲気が綺麗で、なんといっても壮一帆さんが出るぞ、ということでシアターコクーン行ってきました。

 
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渋谷のBunkamuraだったのね。オーチャードホールも行きたいんだよね

エリザガラコンサートのチケット取れなかったな...

 

今後名古屋と大阪にも行くということで、以下ネタバレちょっとアリ

 

 

 

ちょっと関係ないんだけど、2008年に二時間ぐらいのドラマで川島芳子をテーマに「男装の麗人」ってあったのを覚えてる人いますか?

芳子の女学生時代(男装始める前後)を黒木メイサが、大人になってからを真矢みきが演じていて、芳子の生涯と、二人の男装の麗しさにすっかりやられました

いま思えばなぜこのときに宝塚にはまらなかったのか

 

 

で、この川島芳子を演じているのが「魔都夜曲」では壮一帆だった!

チャイナドレスの女装壮さん、スーツで男装の壮さんの後、クラブで李香蘭に「よこちゃん」って呼び掛ける壮さんを見て、やっとこの人川島芳子なんだ...って

世界史選択だったのに、1939年の上海の租界で川島芳子が絡んでくることに気づきませんで。というか実在の人物をベースにしてることも知らず。

 

スーツの壮さん、チャイナドレスで踊る壮さん、チャイナドレスで拳銃を構える壮さん、どれもきれいでした。主役ではないのに、カーテンコールからはけていく様子にスターオーラがある...

 

 

上海の町並みのネオンやクラブの雰囲気がすごくよかったです。

それから日本人キャストなのに中国語うまそうな感じ(上手いかどうかも聞き取れないわけだけど)、日本人キャストなのに中国人が話す日本語っぽさ、英語の曲、どれも良かった。

 

マイコさん美人だった!ガラスの仮面で亜弓さんだったんだよね。見たかったなあ

春風ひとみさんの歌、お茶のおばちゃんも良かった。

山西惇さん、会社の人に似てた笑

 

清隆のモデルになった近衛文隆、川島芳子李香蘭あたりは世界史を復習しようと思いました

 

 

表参道のハンバーガーおいしかったよ
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スロウハイツの神様(2017 キャラメルボックス)

原作は前から知っていて、でもちょっと「辛い」イメージを持っていた小説。

それはたぶん、主人公の赤羽環やチヨダコーキと比べて芽がでない、狩野や正義やすーに感情移入してたからだと思う。

ちなみに好きなキャラは黒木さん。

クリエイターではなく、クリエイターを見つけ出しプロデュースする敏腕編集者、そして食えないキャラなところが好きでした。

 

そんな作品が舞台化するのを知ったのが、SKIPを見たとき。ちょっと迷ったけど、これはチケットとるしかない
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ということで、行ってきました。

以下ネタバレあり

 

 

 

 

文庫にして2冊分の物語をどうやって舞台にする?というのはたぶん皆思ったことで、解決法は「環とコーキに絞った物語にする」ということだった!

あのキャラおらんやんとか、あの話も消えちゃうのかとかはもちろんあるけど、環に関してのエピソードは全部丁寧に残してあって、舞台になった分、人が目の前で動く分、グッとくる感じが増してた。

 

 

環は思ったより声が高かった

莉々亜は思ったより毒々しかった

コーキは思ったよりすらすら喋ってた

そういう想像と違うところもあって面白かった!

 

帰りはサンシャインでケーキ食べてアンケート書きました

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TAP(2017 監督:水谷豊)

TAPめっっちゃくちゃ良かった!


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キャラそれぞれにいろんな事情が絡みつつも、あくまでタップダンスが主役で、ラストショウをたっぷり見せてもらえたのが良かった。

相棒の右京さんじゃない水谷豊を初めて見て戸惑ったけど飲んだくれ渡もかっこよかったです。

 

そして劇場TOPSの良さ!

あの舞台に立ってみたいし、客席に座りたいし、ラストショウを観に行きたい。

映画のあと思わずパンフレットを買ったのですが、パンフレットも凝っててよかったです。あとぜったい観たあとに買うべき。

 

タップダンス、どんな曲でもリズムが取れて楽しそう。

ちょっと習ってみようかなあなどと思ったのでした。

 

 

 

~~~以下、ネタばれ?あり~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラストショウの演出でプロジェクションマッピングはなるほどなあって思ったけど、花びらや雨、雪が降ってきたのはびびった。舞台転換どうするんだろう。

それから花びらや雪を踏みながら踊るの、いつか誰かがコケて渡みたいに足を壊すのでは…とヒヤヒヤした(『テレプシコーラ』の千花ちゃんなど、雪のシーンで滑ってこけて結局再起できなかったわけだし。タップシューズとトウシューズはまた違うだろうけど)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スカピンのBlu-rayBoxを買った話

星組スカーレット・ピンパーネルの千秋楽直前、当日券にチャレンジしたのだけど、6時半ごろにはすでにいっぱいになってしまったようで...

キャンセル待ち券をもらったものの、キャンセル無し...

 

というわけで、「もしSS席のキャンセルが出ちゃったらどうしよー」なんて思っておろしたお金をもって、キャトルレーヴに直行してBlu-rayBoxを買ってきました!

 

紅さんの話題の新人公演も見たいし、なにより霧矢さん主演もあるし

いろんなバージョンが見られてBlu-ray4枚で18000円って安いんじゃないかな

しばらくはじっくり見るのを楽しみにします

 

安蘭さんイケメンねえ
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一念発起(2017 猫ノ手シアター)

友人が出ていた「一念発起」を見てきました!...見てからだいぶたってしまったけど...

 


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短編集のような舞台で、ちょっとずつキャラや世界がリンクしていて、掛け合いのテンポがよくて面白かった!

舞台と客席が近くてよく見えたし

 

今回が「一念発起」で、次が「二律背反」だそう

「二律背反」の次回予告も舞台の最終話と繋がっていて、すごかったなあ

オペラ座の怪人(2017 劇団四季)


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劇団四季オペラ座の怪人はすごいらしい」ってやつに行ってきました。

 

以前DVDで映画版を見たときは、クリスティーヌどっちを選ぶのかしっかりしろよ!って思ってたけど、その後舞台にはまったりしてから見ると、そりゃあすぐには選べないよなあって思うようになった。

舞台人として大成する方を選ぶか、一人の女の子として幸せになるか...

改めて見直せてよかったなあ

そして当初楽しみにしてた歌は、日本語歌詞より英語のほうが好きだと思いました

歌もオケももちろん良かったけど!

 


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三階サイドの座席つき立ち見席、というやつで、やっぱり多少見づらかったかなー

下手側だったので、下手袖付近の演技はまったく見えなかった。ラストの怪人が消えたあと、ダンサーの女の子が仮面をそっと持ち上げた、らしいっていうところが見られなかったのは惜しかった。

 

その分見やすかったのは、怪人が上に現れるところ。三階席とほぼ同じ高さに現れるので、近い!って感じ。

それから、舞台から指揮が見えるように一階席後方(とういうか二階席下端)にモニタがあるのを発見できたりして面白かったです。

 

 

劇団四季は宝塚と違ってスター制度ではないので、その分「作品の力で勝負!」って感じが強かった(もっとも、カーテンコールで怪人への拍手はひときわ大きかったので、ファンには推しの俳優さんがいるんだろうけど)

グッズ買ったときに入れてくれる袋がオペラ座の怪人デザインだったり、パンフレットも舞台写真は少しで、作品にまつわるコラムが多かったり。

観劇後には、メールで本日のキャストはこちらっていう案内があったりして、丁寧だなあって思いました。

 

 

最後に...

前に宝塚の真風さん主演でヴァンパイア・サクセションをやったとき、見に来た紅さんがふらっと劇場前のコンビニに入ってしまい、店内の宝塚ファンがどよめいたって話を紅さんがしたら真風さんに怒られた、って話(いつだったかのgraphより)の舞台になったかもしれない、LAWSON

 
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SKIP(2017 NAPPOS PRODUCE)

北村薫さん原作の『SKIP』の舞台、観てきました。

もともと原作が大好きで(スキップ、ターン、リセット3部作の中でも一番好き)、しかも霧矢さん主演!

 

  • 舞台セット

小説の中では舞台が家だったり、学校だったり、町中だったりと時間も場所も移動します。

それが劇場に入ってみたら真ん中に2階建ての木のセットと椅子が並べてあるだけ。写真に撮りたかったな…

作中では椅子や机を設置したりどかしたり、盆に乗ったり下りたり、盆を回したりで時間や場所の移動があらわされていて、舞台の面白いところってこういうことだよなって。

 

てっきり17歳と42歳それぞれを演じ分けると思っていて、17歳の出番ってほんと冒頭だけだよなあとか思ってけれど、ほぼ常に2人が舞台上にいて、行動とセリフを分担していく形だった。

そして片方が動いているときのもう1人のセリフの言い方、息の合い方がすばらしかった。一番よかったのは、42歳に「飛んできた」真理子が鏡で己の顔を見るシーンだと思います。

深川さんが動いているときの霧矢さんの何とも言えない表情がよかった。眉をひそめている霧矢さんの美しさよ。

あと「文化祭のテーマソング」なるものを歌い踊るシーンがあって、霧矢さんの足さばきが本当に綺麗だった。ミュージカルも観たいなあ

 

  • セリフ回しについて

深川さんはじめ、高校生役の俳優さんたちは割と声を張っている感じがして、中学校の演劇部とかこういう感じだったなあと思った。宝塚とかの舞台は必ずマイクをつけているけど、SKIPはつけていないようだったので、それ用の発声なのかもしれない。あるいは子どもと大人を対比させるための演出?

それが悪いとか嫌いとかいうわけではないんだけど、深川さんのセリフを霧矢さんが引き取るとき、やっぱり霧矢さんの方が自然で余裕があるように聞こえた。

 

それから、北川薫さんのキャラクターに「~なのだ」と言わせる文章。キャラの心の声のその文体が私は結構好きなのだけど、霧矢さんにはなじんでいて、深川さんはそれほどじゃなかった気がした。多分私が原作を読んでイメージしていた真理子像が霧矢さんに近かったんだと思う。

  • 「飛んできてしまう」ということ

原作を読んでから時間が経って、真理子はわりと前向きに「飛んできた」ことを受け入れているような印象が残っていたけれど、舞台では葛藤が強く描かれていてはっとした。

たしかに、町中でカップルアベックが手をつないで歩いていることに困惑する真理子(17歳)が、もう夫と子供がいる42歳なんてことになったら、それは一気に価値観が揺るがされるに違いない。(それでも25年前に戻ろうとするような行動をとらないところが、真理子の真理子らしいところなのかもしれない)

 

それでも、42歳・国語教師・桜木真理子としての現在を一つ一つ知って、受け入れて、教え子からの好意も受け止めて、夫を夫として受け入れたからこそ、最後のセリフが光るんだろうなあ

「昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい。だが、わたしには今がある。」

すごい言葉だなあ。。。

 

 

挟まっていたビラで辻村深月の「スロウハイツの神様」が舞台化することを知り、少し迷って、チケットを取ってしまいました。

これも高校のころ読んだ小説で、なんだか辛くなってしまうようなお話だった気がするけれど、舞台化するとなるとどうしても見たくなってしまった。

文庫を買って今読み直していますが、やっぱり辛くなるような、それだけインパクトのある話のような気がします。