観劇日記

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ラブ·ネバー·ダイ(2019 日生劇場) その2ーキャラクターと俳優さん編

その1はこちら

 

bks3.hatenablog.com

 

またしてもネタバレすると思います。


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2.キャラクターと俳優さん編

今回の公演、実は一番見たかったのは主役2人よりも咲妃みゆさんと田代万里生さん。
咲妃さんは宝塚退団後はじめて。田代さんは先日のマリーアントワネットで一気にハマり。

そして、できたら石丸幹二さん見たいなーという感じ。クリスティーヌとマダム・ジリーは見たさに優劣つけられなかったので、もうどちらのキャストでもおっけー!と。

なので、気持ちメグとラウルに肩入れしつつ見てたんだけど、開演前にパンフレットを読んでいたのでそれぞれのコメントをふまえつつ楽しめました。先入観とも言うけど。

私は全面的に田代万里生さんの味方なので、酒浸りラウル大好き。
イケメンがやさぐれて酒呷ってるの良くない…フィクションに限りますけれども…


馬のない馬車に乗ったとき、グスタフの頬をぷにってするのがいいね。あと楽屋でクリスティーヌに歌わないでって言うときに跪くのもいい。


(馬のない(ように見える)馬車ってハリポタにも出てきたけど、西洋では頻出なんです?)


パンフレットによると、ラウルを観客に嫌われる役にしないでほしいと言われたそうだけど、それはもう分かる。ラウルがクリスティーヌを愛してたのは分かる。

お金のためにクリスティーヌがファントムのもとで歌う羽目になったのがラウルの借金っていうのがきついな。でも借金なくてもファントムは他の手段でクリスティーヌ呼んでたと思うから落ち込まないでほしい。

そしてメグ。Wキャストのポスターで、2人の表情が全然違って印象的だった。
咲妃さんのメグを見たせいか、ポスターの表情でもしっくりくるのは咲妃さんの挑戦的な顔かなあ。夢咲さんのは優しそう。
見終わって思ったのは、オペラ座を離れたけれども、私はコニーアイランドで立派にセンターを務めてる、ファントムに曲を書いてもらえるようになったし、観客も魅了できてる、という表情なのかなと。でも内心では、クリスティーヌに敵わないとか、ファントムは自分の方を見ていないとか、気づいていうからこその虚勢なんじゃないか。
「水着の美女」のあとの、「ママ、上出来ね」で「最初はやりすぎかと思ったけど」という歌詞が出てきたけど、おそらく観客の前で水着をどんどん脱いでいく演出のこと?
きわどい路線で客の喝采を集めるのは、本当にメグが戦いたかった土俵じゃないんじゃないか。だから早朝の海で泳いだりするんじゃないか。

そういう闇のつまった、コーヒースタンドでのメグとラウルの場面は最高だったなあ

(咲妃さんと夢咲さんはどちらも元トップ娘役だけど、これ宝塚でギリギリトップになれなかったような人にやらせたらオタクの心にグサグサ刺さりそうじゃないですか…?さすがにいやらしいか…?)


クリスティーヌはやっぱりアリアのシーンの神々しさがすごかった!
それとファントムと話しているときの、「心ここにあらず」感。なんだかやっぱり「魅入られてしまった」ということなんだろうなあと思った。

石丸幹二さんはファントムという役柄上仕方ないけど、ダンディなお顔の出番がほぼなくて残念だったなー
どうも市村ファントムとは違う部分が多いみたいだけど、石丸ファントムの方がきっちり歌うという評判を目にしたのでこちらで良かったなと思った。
ファントムが本当に年齢不詳だし、もう半分ぐらい幻というか、人ならぬ者なんじゃないかと思ってたんだけど、グスタフの父親と知ってあなたも人間だったんですね…となった。最強に人間くさいエピソードだ。

グスタフ!グスタフとしてファントムと渡り合ってたのも強かったし、子役にして石丸さんと対等に渡り合ってるってものすごいんじゃないか…と思った大前グスタフだった。
出番多いし台詞多いしソロも重要だしで、いやもうポスター載せよう?
個人的にはパンフレットの「10年後は?」で具体的な役名あげてたのも好みです。


アンサンブルの中に、マイフェアレディで可愛い!と思った吉田玲菜さんがいるんだけど、メイクが濃すぎて見つけられなかった…
曲芸師だったり、ショーガールだったりがひとつひとつ可愛くて豪華で、特にコニーアイランドの奇妙なキャラクター達がとっても良かった。


どのキャストさんも言ってたけど、アンドリュー・ロイド=ウェーバーによる続編だけあって、『オペラ座』のメロディーが随所に出てくるのが良かった。
アンケートにも書いたんだけどCD出してください。ホリプロさんよろしくお願いします。