観劇日記

だいたいタカラヅカ。ときどきその他。

ラブ·ネバー·ダイ(2019 日生劇場) その1ーストーリー編



とってもやりきれないヤツです

 

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言いたいことはいっぱいある!ので分けます。ネタバレあります!

 

1.ストーリーについて

そもそも私、最初に映画で見たときは、ラウル一択でしょ、と思っていた。ファントム強引すぎだし。あんまり幸せにしてくれそうにないし。


でも劇団四季で見たときに、クリスティーヌの迷う気持ちを垣間見た。

歌を極める選択肢が目の前にあるのに、捨てることができるのか…?


そう考えると、『オペラ座』のラスト、ファントムからある程度教わったところでラウルを選び、ゴタゴタついでにファントムから離れるというのはずるいようにも見える。

だから続編でクリスティーヌVSファントム再び、しかもどちらも順風満帆ではないっていうのは、なるほどなーっと思った。
メグ・ジリーに稽古をつけてやってくれよと思うんだけど、多分「うまい人」はいっぱいいて、一握りの天才との間には越えられない壁がある、というものなのでしょう。芸能は。知らんけど。

 

だからメグ・ジリーというキャラの果たす部分がすごい。コニーアイランドではセンターになれても、ファントムにとっては片手間でしかないとか。パンフレットに夢咲ねねさんが書いていてはっとしたんだけど、母がバレエ教師なメグは、スターダムを駆け上がるクリスティーヌをどう見ていたんだろう…と。
でも『オペラ座』のときメグがクリスティーヌに優しかったように、「良い子」の部分が強いんだろうな。それは「クリスティーヌがニューヨークでコンサートをする」って分かったときに、「私たちまた友だちになれる」に出ている気がする。
マダム・ジリーが「あの子さえいなければ」って言ったのにはびっくりしたけど。


そういえばラブネバの中でいちばんびっくりしたのは、グスタフがクリスティーヌとファントムの間の子だということ。
えっ『オペラ座』で肉体関係ありそうな描写あったっけ???
ラウルは薄々気づいてたのかなあ…だからギャンブルと酒におぼれたりしたのかなあ…
グスタフ、小さいながらファントムと対等にわたりあっててすごかったし、サラブレッドだけあってファントムが惚れ込む才能を持ってそうだったし、ラストではファントムの仮面をそっと取ってたし、ポテンシャルが深すぎる。。
この後誰が育てるの?ファントム、あんまり子育て向いてなさそうだけど…ラウルとファントムが協力するとも思えず…

 

ラウルとファントムの戦いが公正な感じだったのが印象的だった。多分やろうと思えばラウルがファントムを撃ったり刺したりすることもできたんじゃないかと思うんだけど。
ラストも、倒れたクリスティーヌを抱きかかえるだけで、ファントムもメグも責めてはいないというか…
結局ラウルは自分を責めていたのかなあと。でもラウル、やれることはやったよね?そりゃまあ借金つくったり、キレてグスタフ怒鳴ったりしたのはよくなかったけど。
「音楽」に魅入られてしまったら人間ひとりじゃ太刀打ちできないんだよきっと。